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第一級の日本人作家、夢枕獏氏が海外への作品リリースにセルフパブリッシングを採用 – BIKOO

この取り組みは、Bikoo, LLC.の協力のもと、夢枕獏氏が読者と直接接点を持つ関係を実現することを目指し、翻訳、プロモーション、コンテンツのオンライン配信のプロセスをコントロールするためのものです。

2012年10月22日 - 作品累計販売数2000万部を超える第一級の日本人作家、夢枕獏氏は、英語圏で作品を出版するためにBikoo, LLC.と提携しました。Bikoo, LLC.は、自らを日本のアーティストへブランディングやオンライン配信のためのサービスを提供する”カルチュラル・アクセラレーター”と呼んでいます。

Bikooは、夢枕獏氏へ翻訳、マーケティング、出版に関するサポートを提供することに関する提携について発表できることを誇らしく思っています。Bikoo, LLC.は、コンテンツを海外へ発信しようとする日本人のアーティストをサポートするために2011年に創業しました。BikooのCEO、Casey Wilmsは”夢枕獏氏は日本で最も成功し、かつ、多作な作家の一人です。夢枕獏氏のセルフパブリッシングについての決断は、力強いメッセージとなります。夢枕獏氏は、海外の読者にリーチするための手段としてセルフパブリッシングを採用する最初の日本の著名な作家です。”と述べています。

スリーパーセント(ロチェスター大学によるインターナショナルな文学に関する情報サイト(http://www.rochester.edu/College/translation/threepercent/index.php?s=about)によると、一年間に米国で出版されている文芸小説や詩の中で、海外作家の作品の割合は0.7%のみです。従来の出版社は成功の見込みが高い作品を見つけるスカウトか、あるいは英語版の出版社に対して翻訳費用を援助する著作権代理人や海外出版社に頼っていました。

Putnamのシニアエディター、ラチェル カーンは、”イギリスの作家を米国に紹介するのと同じように、他の国の作家を紹介しようとしないのは、言葉の壁があるからだ。”と述べています。
これらの言語とリソースの問題が多くの作家にとって、海外に向けた出版を難しくしています。

2010年にはアマゾンキンドルブックストアの年間トップ100へセルフパブリッシングで出版された本はひとつも入っていませんでした。2011年には18作品が入っていましたが、日本人作家からのものはありませんでした。

”Bikooとして、我々のゴールは、日本のアーティストを直接海外のオーディエンスにつなげることです。現在、ソーシャルメディアは、オーディエンスと接点を持つための重要な要素となっています。Facebook, Twitter, Pinterest,リコメンデーションサイトのように、作家が直接ファンと接点を持つ様々な新しい方法が存在します。Bikooは、日本の作家やアーティストが、世界中のファンと接点を持つ手段としてソーシャルメディアを活用するための戦略的なプランを作ります。”とBikooの共同創業者で、エバンジェリストの村上真一は述べています。

夢枕獏氏とBikooは、魔獣狩りのリリースを2012年10月22日に予定し、その後もいくつかの作品をリリースする予定があります。

夢枕獏氏は”今回、その手探りのひとつの方法として、アメリカのBikoo社と協力するかたちで英語訳『魔獣狩り』を電子書籍として配信してゆくことになりました。
作者自身が翻訳料を払い、アメリカの会社と協力して英語版の電子書籍を自ら配信するというのは、日本では初の試みであろうと思います。”と述べています。

Bikooについて
Bikoo, LLCは、翻訳、ブランディング、コンテンツ配信などに関するサービスを提供し、日本のコンテンポラリーなコンテンツを欧米へ広めることを目指して設立されました。作品累計販売数2000万部を超える実績と高い評価を持つ作家、夢枕獏氏や、Bikooとのコラボレーションにより日本のアーティストと接点を広げるサンフランシスコのアートスタジオThe New Blackなどとのパートナーシップを築いています。